睡眠時無呼吸症候群にかかる治療費|保険適用に関して

睡眠時無呼吸症候群にかかる治療費|保険適用に関して

睡眠時無呼吸症候群はきちんとした睡眠がとれないことにより、日中の眠気、倦怠感、意欲の低下を引き起こし日常生活に大きな悪影響を及ぼします。無呼吸によるストレスにより高血圧、動脈硬化、血糖値の上昇、生活習慣病の悪化が引き起こされます。睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置していると、QOLの低下だけでなく、生活習慣病の悪化や心・脳血管疾患、さらには事故などによる突然死の危険性を高めます。

ここでは睡眠時無呼吸症候群の検査や治療にかかる費用、主な症状などを詳しく説明していきます。

睡眠時無呼吸症候群は保険が適用される?

睡眠時無呼吸症候群は疾患のため、診察、検査、治療まで全て健康保険が適応されます。健康保険の負担割合は年齢などによって異なります。

睡眠時無呼吸症候群にかかる治療費

睡眠時無呼吸症候群の治療までの流れとしては、まず外来受診し診察→検査→確定診断→治療開始となります。

3割負担の場合

まず初診外来を受診し問診、心電図検査や胸部レントゲン、血液検査などスクリーニングに必要な検査を受けます。検査の内容によって左右しますが、健康保険3割負担の方で約4000円ほどです。

また簡易睡眠検査(簡易ポリグラフ)の機械を自宅に持ち帰って行う場合は、1回の貸し出しにつき約3000円かかります。 1泊2日の入院で精密検査のポリソムノグラフィー(PSG)を行う場合は、医療機関によって差はありますが、約2.5万円〜4万円(個室代などは別)ほどです。 CPAP治療を受ける場合は月に一度の診察と機械の貸し出しで毎月約5000円かかります。

1割負担の場合

基本的に3割負担の1/3です。初診外来と必要な検査を受けて約1300円ほど、簡易睡眠検査(簡易ポリグラフ)の検査で約1000円、1泊2日の入院で精密検査のポリソムノグラフィー(PSG)を受ける場合は約10000円(個室代などは別)ほどの自己負担となります。 CPAP治療は毎月の診察と機械の貸し出しで月約1500円ほどです。

睡眠時無呼吸症候群の検査内容

問診などで睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合、まずは検査をする必要があります。検査によって確定診断、重症度の判定が可能です。検査は代表的なものとして簡易ポリグラフと、ポリソムノグラフィー(PSG)があります。

簡易ポリグラフ

医療機関より機械が貸し出せれ、自宅で行う検査です。就寝前に指と鼻にセンサーを取り付け、睡眠中の無呼吸の回数と、酸素飽和度の変化を測定します。またいびきや体動、胸の動きもチェックされます。

ポリソムノグラフィー(PSG)

ポリソムノグラフィーは基本的に1泊2日の入院で行う検査です。簡易ポリグラフで測定される項目の他に、睡眠中の脳波や心電図を調べることができ、非常に精度の高い診断をすることができます。

睡眠時無呼吸症候群の重症度を検査するなら

睡眠時無呼吸症候群が少しでも心配される時は、早めに医師に相談し病院やクリニックへの受診が必要です。医師の診察、検査の元なるべく早く治療を開始することが、睡眠の質の改善、合併症の予防に効果的です。

睡眠時無呼吸症候群の疑いがある症状とは

睡眠時無呼吸症候群は自分で自覚がなく、家族から「いびきがうるさい」「息が止まっていることがある」と指摘され気がつくことが多いです。また家族や他の人からの指摘以外にも以下の症状が一つでも当てはまる場合は、一度病院に受診することを推奨します。

起床時に頭痛がする

睡眠時無呼吸症候群になると入眠中に呼吸が何度も止まることにより低酸素状態となり頭痛を生じます。また良質な睡眠が取れていないことによるストレスでも頭痛を引き起こします。睡眠時無呼吸症候群の頭痛の特徴として、起床時に頭痛がある、頭痛は30分ほどで消失する、両側性の頭痛、1か月に15日以上起こることが挙げられます。

日中に急に眠くなる

睡眠時無呼吸症候群は夜間良質な睡眠が取れていないため、睡眠時間は十分であっても知らないうちに脳がきちんと休めていない状態となっています。体内の酸素濃度が低下すると脳への酸素供給も少なくなります。そのため日中の眠気や倦怠感、集中力の低下を引き起こします。

口がよく渇く

睡眠時無呼吸症候群に一番よく見られる症状としていびきがあります。これは空気の通り道である鼻腔や口腔、気管が狭くなっているために起こります。閉塞の原因としては、首回りの脂肪の沈着、扁桃肥大、舌の肥大、アデノイド、舌の沈下、顎が小さい、鼻の中隔が曲がっている、睡眠前の飲酒などがあります。呼吸がしづらいと自然と口呼吸になり、これが原因で寝ている間に口が渇きます。

夜間の頻尿

通常きちんと眠っている状態では副交感神経が優位となります。副交感神経はリラックスした状態であり尿意は感じにくく、膀胱は尿をたくさん溜められます。しかし睡眠時無呼吸症候群では無呼吸による低酸素状態が血圧上昇や心拍数の増加を引き起こし、交感神経が優位となります。このため膀胱が収縮しやすくなり溜められる尿も少なくなることから頻繁にトイレに行くことになります。

夜間の覚醒

睡眠時無呼吸症候群は眠っている間に呼吸が繰り返し停止します。体内の酸素飽和度が下がり苦しくなると自然と目が覚めます。また入眠すると呼吸が停止し覚醒してしまいます。このため夜中に何度も目が覚めてしまい、良質な睡眠を取ることができなくなります。

常に睡眠が不足していると感じる

睡眠時無呼吸症候群では眠っている間に呼吸が止まり、体の酸素濃度が低下することで、交感神経が優位になります。交換神経は体を興奮させる働きがあるので、眠りながらも脳と体は興奮状態できちんと休めていない状態です。このため睡眠時間は十分にとっているはずなのに、常に睡眠不足で疲れている、日中の眠気が強い状態が続きます。

睡眠時無呼吸症候群かなと思ったら

本記事では、睡眠時無呼吸症候群の治療費や症状について解説しました。梅本ホームクリニックでは、最先端の医療をご提供しております。電話による相談のみでも問題ございません。睡眠時無呼吸症候群の疑いがある方は、お電話でお気軽にご相談ください。

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