統合失調感情障害の原因とは?症状や治療法もあわせて解説
家族や友人などの関係が近い人が、元気がなかったり落ち込んでる日が続くと、うつ病ではないかと気になる人もいるでしょう。
そのような場合、うつ病ではなく他の病気の可能性もあるため、専門家による正しい判断と治療が必要です。
統合失調感情障害は、数ある精神疾患のうちのひとつで、幻覚や妄想といった症状が現れます。
本記事では統合失調感情障害の症状や、具体的な治療方法について解説します。
統合失調感情障害の症状別で、患者に見られる具体的な特徴についてもまとめておりますので、ぜひ参考にしてください。
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統合失調感情障害とは
統合失調感情障害とは、「統合失調症」と「気分障害」の両方の症状が出現する病気のことです。
統合失調症は、思考や感情がうまくまとまらなくなってしまい、認知機能の低下や抑うつ症状が見られるほか、進行すると幻覚や幻聴、被害妄想などを引き起こす精神疾患です。
一見珍しい病気のように思われがちですが、日本では100人に1人が引き起こす精神疾患であるため、誰しもが油断できない精神疾患と言えます。
なお、統合失調症は10〜30代の若年層の罹患率が高い病気であり、毎年多くの若者が発症しています。
お子様の統合失調症は、できる限り早いタイミングで兆候を発見し、精神科を受診・治療sることが大切です。
子供の統合失調症の兆候については、下記の記事にて詳しく解説しているので、お子様の状態が不安な場合は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
統合失調感情障害の主な症状
統合失調症感情障害の主な症状は、下記の通りです。
- 幻覚・幻聴・妄想
- 支離滅裂な言動
- 抑うつ
- 過剰な興奮
それぞれ順番に解説します。
幻覚・幻聴・妄想
幻覚・幻想・妄想は統合失調症の代表的な症状であり、具体的には下記のような被害妄想が引き起こされるケースが多く見られます。
- 死神や宇宙人など、実在しない空想上の存在が見える
- 「殴るぞ」「ふざけるな」などの、暴言が聞こえる
- 常に自分がカメラで監視されているように感じる
幻覚や幻聴などの症状に加えて、自分が監視されている、命を狙われているなどの被害妄想にまで発展し、場合によっては妄想によって他人に暴力を奮ってしまうケースもあります。
見えないものや聞こえない声が実在すると感じており、妄想と現実の境目が曖昧になってしまっています。
これらの症状によって、自身が病気であることが分かりにくいため、周りの方が異変に気づいて、精神科を受診することを促すことが大切です。
支離滅裂な言動
統合失調症は、行動や言動が支離滅裂になるという症状が特徴的です。
統合失調症の患者は、頭の中で考えをまとめることが難しくなっており、これによって行動や発言が目的と一致しなくなってしまうのです。
それによって、周りの人とのコミュニケーションが上手くいかなくなり、塞ぎ込んでしまったり、引きこもりになってしまったりするケースも多く見られます。
抑うつ
抑うつは、気分障害の症状の一つです。
抑うつの具体的な症状として、「気分が落ち込んでしまう」「何もやる気が起きない」「思考力や集中力が低下する」などが挙げられます。
抑うつはうつ病と似た症状が起こりますが、抑うつ状態が重く、長期間になることでうつ病と診断されるといわれてます。
抑うつを放置した結果、統合失調症とうつ病が併発してしまうこともあるため、抑うつをはじめとする気分障害に対しても、治療を行うことが大切です。
過剰な興奮
抑うつ状態とは逆で、過度な興奮状態になる場合があります。
双極性障害(躁うつ病)の症状に似ており、具体的な症状として、「具体的には根拠のない自信に満ち溢れる」「口数が多くなる」などが挙げられます。
統合失調感情障害における過度な興奮は、幻覚や幻聴、妄想を伴う場合が多いです。
そのため自分や周囲の人に危害を加える可能性があるので、ただちに対応する必要があります。
統合失調感情障害の原因
統合失調感情障害が発症する原因は、現在の医学では解明されておらず、統合失調症も同様に原因は不明です。
ただし、統合失調症においては、脳内の機能低下が発症の大きな原因とされており、その機能低下の原因として、下記のようなものが考えられています。
- 神経伝達物質のバランスの乱れ
- 慢性的・突発的なストレス
- 生得的要因(遺伝)
上記の要因は、統合失調症のみならず、様々な精神疾患の要因になるため、精神疾患の疑いがある場合はケアをしてあげることが大切です。
統合失調感情障害の主な治療法
統合失調感情障害に有効とされる治療法に「薬物療法」と「精神療法」が挙げられます。
両者を計画的に行うことが、統合失調感情障害の治療には大切です。
ここからは、薬物療法と精神療法について詳しく解説します。
薬物療法
薬物療法では幻覚や幻聴に加えて、抑うつや興奮などの症状を抑えるために、薬の服用が行われます。
一般に、薬物療法は幻覚や幻聴、抑うつや興奮に対して有効的であり、本質的な治療というよりは症状の軽減のために行われる治療です。
内服ばかりに頼りっぱなしの状態になることは、薬物依存やそれに伴う副作用リスクの増大に繋がってしまうため、同時に精神療法にも取り組むことが大切です。
なお、統合失調症や統合失調感情障害では、非常に様々な種類の薬が使用されます。
使用される薬については、下記の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
精神療法
精神療法には、非常に様々な種類があり、それぞれで異なるアプローチを行います。
代表的な精神療法と、それぞれのアプローチ方法は下記の通りです。
- 行動療法:正しい行動を行えるかどうかを確認しつつ、専門家によって行動の矯正を行う
- 認知療法:ストレスや問題点、思考について知るとともに、それらの問題を取り除くためのアプローチを行う
- 家族療法:患者様のご家族に対して、カウンセリング等を行うとともに、家族全体での患者の症状への理解や、要因の解決を図る
- 作業療法:作業療法士の指導のもと、運動や作業を通じて、精神的な治療を行う
どれも薬剤を使用せず、カウンセラーとの対話や、作業療法士との体操や運動を行うことで、精神の安定化を図ります。
統合失調感情障害に限らず、様々な精神疾患において、これらの精神療法は根本的な治療には必須となります。
薬物療法と同時並行で行うことで、確実に快方に向かっていくでしょう。
統合失調感情障害の疑いがあれば、すぐに精神科を受診しましょう
本記事では、統合失調感情障害の概要や主な症状、原因、治療法までを解説しました。
統合失調感情障害は、対人関係はもちろんのこと、日常生活にも大きな支障をもたらすことになるため、できる限り早期の段階で治療を行うことが大切です。
少しでも疑いのある症状が見られたら、精神科に受診するようにしましょう。
銀座の心療内科梅本ホームクリニックでは、自宅で診察・治療が可能な在宅医療に対応しています。
患者様の状況を細やかに把握し、体調によって通院が難しい場合も、適切な治療を行うことが可能です。
ご家族の方で統合失調感情障害の兆候が少しでも見られた場合は、まずはお電話にて無料でご相談ください。
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