統合失調症の治療に在宅医療は有効?メリットや在宅医療を受ける方法も解説
統合失調症は、症状が進むと外出が困難になってしまい、継続的な治療が困難になってしまうケースがあります。
統合失調症の患者様の中には、クリニックや精神科への通院が大きな負担となってしまっている方もいるのではないでしょうか。
通院が難しく、統合失調症の治療を途中で諦めようとする方もいることでしょう。
しかし、統合失調症は放っておけば治るというような病気ではなく、医師のもとで正しい診察を受けることが必要です。
通院が負担になる場合、通院不要で適切な治療を受けられる在宅医療を受けることを推奨します。本記事では、統合失調症における在宅医療のメリットや受けるまでの流れについて解説します。
在宅医療を受ける際の手順に関しても解説していますので、クリニックへの通院が辛いという方はぜひ本記事を最後までご覧ください。
在宅医療とは
在宅医療とはその名の通り、患者様のご自宅に医師が直接訪問して行う医療行為のことです。
統合失調症の患者様の中には、通院そのものが大きな負担になっているケースも考えられます。統合失調症の症状が進むと、幻覚や慢性的な倦怠感により外出が困難になってしまうことがあるからです。
統合失調症は、自然治癒することがないと考えられている精神疾患です。通院が困難であるからと言って通院を怠ると、統合失調症がより悪化することが考えられます。
早期治療のためには、医師のもとで正しい診察を受けることが大切です。
在宅医療なら医師がご自宅まで訪問してくれるので、ご自身でクリニックまで通院する必要がありません。
そのため、結果的に統合失調症の早期治療へとつなげることが可能です。
また、患者様のご家族にとっても診察に立ち会いやすいなど、在宅医療ならではのメリットも数多く存在します。
なお、在宅医療については下記の記事でも詳しく解説しています。興味のある方は、ぜひこちらも併せてご覧ください。
統合失調症の治療における在宅医療のメリット
統合失調症の治療における在宅医療のメリットとしては、下記の2点が挙げられます。
- ご家族と連携しやすい
- 患者様・ご家族の負担が減る
それぞれ順番に解説します。
ご家族と連携しやすい
統合失調症の治療には、ご家族の協力が必要不可欠です。
在宅医療では、ご家族の前で治療が行える点が大きなメリットとなります。ご家族の前で治療を行うことで、家族間のコミュニケーションも円滑となり、連携が容易となることも期待できるでしょう。
その結果、ご家庭でも効率的に治療を行うことが可能になります。
在宅医療であれば、医者から患者様との詳しい接し方についての指導もしやすく、状況に合わせた接し方をお伝えすることも可能です。
統合失調症の治療には、ご家族の協力が必要不可欠となるため、医師に適切な接し方等を詳しく聞いておくようにしましょう。
なお、ご家族の患者様との適切な接し方に関しては、下記の記事で解説していますので併せてご覧ください。
患者様・ご家族の負担が減る
在宅医療では、治療のために通院する必要がありません。統合失調症の患者様がご家族にいる場合、ご家族の中の誰かが通院に連れ添ったり、薬を受け取りに行ったりする必要があります。
しかし、ご家族の全員が働いているなど、通院や薬の受け取りに十分な時間が確保できないケースも多いでしょう。
在宅医療の場合、通院への連れ添いはもちろんのこと、ご家族が病院に薬を取りに行く必要もなくなります。
そのため仕事の都合等に左右されにくく、安定した治療・服薬が可能となるのです。
統合失調症の在宅医療でできること
在宅医療の場合、通院と比較するときちんと診察してもらえないのではないかと不安になる方もいるのではないでしょうか。
ここでは統合失調症の在宅医療でできることとして、下記の4点について解説していきます。
- 精神状態の観察
- 薬の処方・服薬指導
- ご家族の支援
- 心理療法
精神疾患の治療の場合、在宅医療を受けることで得られるメリットも少なくありません。それぞれ詳しく解説していきます。
精神状態の観察
統合失調症の治療においては、まず患者様の精神状態をしっかりと観察することが大切です。在宅医療であれば、ご家庭での精神状態を確認しながら治療を行うことが可能です。
また医師からご家族へのヒアリングもしやすいため、より正確な現状把握につなげることも可能でしょう。
医師が日常過ごしている環境を把握するとともに、その環境を考慮した治療を行えるのも、在宅医療の大きな魅力と言えるでしょう。
薬の処方・服薬指導
在宅医療でも必要性に合わせて、薬の処方や服薬指導が可能です。
先述した通り、在宅医療の場合は薬を処方してもらったり、受け取りに薬局に行ったりする必要がありません。この点からも、患者様やご家族にとって大きな負担軽減となるでしょう。
ご家族の支援
統合失調症患者のご家族は、非常にストレスがかかりやすい傾向にあります。なぜなら、患者様とコミュニケーションを満足に行えるケースが非常に少なく、常に患者様を気にかける必要があるからです。
現に、ご家族が介護疲れしてしまったことによって、適切な治療を行えなくなるケースも見られます。
在宅医療なら、統合失調症患者のご家族が抱えるストレスに対する支援やケアも同時に行えます。
密なコミュニケーションを取るため、何かあれば医師に相談しやすいのも在宅医療のメリットの一つです。
心理療法
心理療法とは物理的・化学的手段に拠らず、教示・対話・訓練などを通して認知と行動に変容をもたらし、精神疾患や心因性疾患の治療や援助を図ろうとする理論と技法の体系のことです。
個人で受ける心理療法としては、一般的に力動的精神療法・行動療法的精神療法・実存的精神療法の3つに分けて説明することが多いです。そのほか家族を対象とした家族療法というものもあります。
具体的な心理療法の一種としては、認知行動療法がよく知られています。
認知行動療法とは、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法です。考え方のバランスを取り、ストレスに上手に対応できる精神状態を作っていくことを目的としています。
在宅医療では、ご自宅で医師や看護師による心理療法を受けられるため、ご家族も安心して治療を見守れます。
統合失調症に罹患してしまった場合、薬物療法と心理療法を組み合わせて治療を行うことになります。心理療法を受ける際にも、在宅医療であれば患者様への負担が少ないでしょう。
統合失調症の治療で在宅医療を受ける手順
統合失調症の治療で在宅医療を受ける手順は、以下の3段階となります。
- Webサイトから予約
- 初診を受ける
- 診断結果により在宅医療の継続
それぞれ順番に解説していきますので、在宅医療を検討している方は参考にしてください。
Webサイトから予約
まずはクリニックのWebサイトから予約を行いましょう。
病院によってはお電話で対応可能なところもあります。梅本ホームクリニックの予約を行う場合は、下記のページからお申し込みください。
初診を受ける
当日になったら、実際に初診を受けることとなります。
初診は病状等を医師が判断するためにも大切な診察です。初診では在宅医療や精密検査の必要性を判断します。精密検査等は在宅医療では難しいため、必要であると考えられた場合は通院いただく必要があります。
通院が必要な場合は、患者様の状況を医師に共有した上で日程等の相談を行うと良いでしょう。
診断結果により在宅医療の継続
診断結果により在宅医療が必要と判断された場合には、在宅医療を継続的に行うことになります。
医師と密なコミュニケーションを取りながら、定期的に受診することが、統合失調症の治療には大切です。
統合失調症の治療には在宅医療が有効です
本記事では、統合失調症における在宅医療のメリットや、具体的に在宅医療を受けるまでの流れについて解説しました。
統合失調症の患者様にとって、在宅医療には数々のメリットがあります。
また在宅医療でも通院する場合と変わらず、さまざまな治療法を受けることが可能です。
梅本ホームクリニックではLINEでの24時間質問対応を行っており、いつでも疑問や不明点を解決できます。常に患者様やそのご家族の連絡を受け取り、適切な対応を行う体制を整えておりますので、安心してお頼りください。
なお、在宅医療の予約はWebサイトの専用ページから承っております。また、お電話でも対応可能です。
統合失調症の治療を在宅医療に切り替えたいと考えている患者様は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。