統合失調症の初期症状として見られる症状を解説します
統合失調症を発症すると、脳の機能障害により様々な症状が現れます。
しかし、統合失調症は決して治らない病気ではありません。
統合失調症は発症から早いタイミングで治療を始めることで、早期での改善が期待できます。
そのため統合失調症の治療においては、できる限り早く精神科を受診し、適切な治療を行ってもらうことが重要です。
本記事では統合失調症の初期症状や、統合失調症に罹った時の注意点について解説しています。
統合失調症における初期の対策について正しく理解し、なるべく早期治療に結びつけるようにしましょう。
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統合失調症の初期症状として見られる症状
はじめに、統合失調症の初期症状として見られる症状について解説します。
下記の症状が見られた場合は、統合失調症の疑いを持ちましょう。
- 不眠
- 感覚が敏感になり、ビクビクする
- 急にイライラしやすくなる
- 集中力の欠如が見られる
- 今までできていたことができなくなる
それぞれ順番に解決します。
不眠
統合失調症の初期症状として、不眠の症状が挙げられます。
統合失調症を発症すると、寝ようとしても頭の中に色々な考えが巡ってしまったり、なぜか気分の高揚やイライラなどが止まらなかったりすることによって、寝られなくなってしまうのです。
また時計の秒針などの音に敏感になってしまうことで、不眠の症状が現れる場合もあります。
不眠はうつ病などの、統合失調症以外の精神疾患のきっかけになることもあるので、不眠症かなと思ったら精神科を受診しましょう。
感覚が敏感になり、ビクビクする
統合失調症を発症すると、他人から見られることや音に対して極端に敏感になってしまうこともあります。
周りに人がいなくても、常に監視されているような感覚に陥ってしまい、大きなストレスを感じてしまうケースも少なくありません。
さらに、統合失調症の病状が進むと特に妄想や幻覚、幻聴といった症状が現れます。これらの症状が出てくると、社会生活を行うことが困難になるだけではなく、常に過度なストレスに苛まれる可能性も考えられます。
もし、理由が分からないものの、ビクビクしてしまっていると感じる瞬間があるのであれば、統合失調症の初期症状を疑ったほうが良いでしょう。
急にイライラしやすくなる
統合失調症を発症することで、急にイライラするといった症状が現れることもあります。
特に理由がないにも関わらず、心が緊迫した感覚に陥ってしまうことによって、イライラしやすくなってしまうのです。
特に元々温和な人がイライラするようになったり、沸点が低くなったなと感じられた場合は注意が必要です。
集中力の欠如が見られる
統合失調症の患者の中には、以前と比べて明らかに集中力の欠如が見られることもあります。
これは統合失調症を発症することによって、考えがまとまらなかったり、次々と取り止めのない考えが浮かんできたりしてしまうことが原因です。
これまでできていた単純作業ができなくなったり、頻繁に動かないと気が済まなくなってしまったりといった症状が見られた場合、この集中力の欠如が起きていると考えるべきでしょう。
今までできていたことができなくなる
統合失調症の初期症状として、今までできていたことができなくなるという形で、病状が現れることもあります。
統合失調症を発症すると、先述のように集中して何かに取り組めなくなることはもちろんのこと、歯磨きや登校・出社といった日常に溶け込んだ行動すらもできなくなる場合があります。
このような状態に陥ることによって、塞ぎ込んでしまい、引きこもり等に発展するケースも珍しくありません。
統合失調症は、放置することによって治療が長期化する精神疾患の一つであるため、ここまで紹介した初期症状が見られたら、すぐに精神科を受診することが大切です。
統合失調症を放置してしまうことによるリスクについては、下記の記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
ご家族が統合失調症かもと思った際の注意点
ご家族に統合失調症の初期症状が見られ、不安に感じている方もいることでしょう。
ご家族の中で統合失調症の疑いがある方がいる場合は、下記の点に注意しましょう。
- その人を否定しない
- 強引に病気であることを認めさせようとしない
- できる限り早いタイミングで精神科を受診させる
それぞれ順番に解説します。
その人を否定しない
統合失調症を発症すると、上述した認知機能の低下やそのほかの陽性症状などによって、おかしな言動を取ってしまうケースが多く見られます。
しかし、おかしな言動が見られた際に、その言動を否定してしまうと、症状はますます悪化してしまいます。
そのため、統合失調症の治療においては、第一に当人の人格を否定しないことが大切です。
統合失調症の症状が現れている状態で、最も苦しんでいるのは、患者様ご本人です。にもかかわらず、患者様の人格を否定するような言葉を投げかけてしまうと、さらに追い込んでしまうこととなり、結果的により状態が悪くなってしまうことにもなりかねません。
統合失調症の患者に対しては、まず本人の気持ちに寄り添ってあげるとともに、理解を示してあげることが大切です。
強引に病気であることを認めさせようとしない
統合失調症を発症すると妄想や幻覚、幻聴といった症状が現れることがあります。
これらの症状により、統合失調症の患者は自分が病気であることを認識しにくくなるため、本が病気であることを自覚していないケースが非常に多いです。
周囲の人たちが強引に病気であることを認めさせようとすると、自分の敵であると認識されて逆効果になってしまうこともあり、さらなる被害妄想や周囲への攻撃反応に繋がりかねません。
そのため、無理に自覚させようとするのではなく、周りの方が優しく寄り添い、適切な治療を行えるように促してあげることが大切です。
できる限り早期のタイミングで精神科を受診させる
統合失調症は発症から早いタイミングで治療を受けることによって、早期改善が図れる病気です。
そのため統合失調症の治療においては、できる限り早期に治療を開始することが重要です。
ただし、騙すような形で病院に連れて行った場合、患者様は心にダメージを負ってしまい、ご家族のことを信用しなくなってしまうこともあります。
周りの方との連携が重要な統合失調症の治療において、この状況は致命的であり、できる限り回避しなければなりません。
精神科の受診を拒絶している場合であったとしても、理解してもらえるまで何度も説得するようにしましょう。
なお、統合失調症は放っておけば良くなるといった類の病気ではなく、社会復帰のためには精神科を受診し、状況に合わせた適切な治療が必要不可欠です。
統合失調症の治療内容については、下記の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
統合失調症を治すためにやるべきこととは?治療法や注意点を解説
統合失調症の初期症状と思われる症状が見られたら、精神科を受診しましょう
本記事では、統合失調症の初期症状や、初期症状が見られた際に、周りの方はどのように対応すれば良いかについて解説しました。
初期の統合失調症の場合、不眠や感覚過敏といった症状が現れ、精神的に不安定になったり、集中力が欠如したりといった症状が見られます。
ご家族が統合失調症を発症してしまった際には、言動を否定することなく、無理の無い方法で精神科を受診させることが重要です。
銀座の診療内科の梅本ホームクリニックでは、統合失調症をはじめとする様々な精神疾患の治療やリハビリテーションを行っています。
在宅医療に対応しているため、通院が困難である場合でも、定期的に適切な治療を受けることが可能です。
ご家族の中で統合失調症の疑いがある方がいるのであれば、ぜひ一度無料でお電話にてご相談ください。