うつ病

中学生のうつ病に注意!うつ病判定用のチェックリストと発症リスクについて解説します

中学生のうつ病に注意!うつ病判定用のチェックリストと発症リスクについて解説します

中学生はストレスがかかりやすい時期であり、ストレスに対する耐性が弱いことから、うつ病などの精神疾患を発症してしまう可能性も高いとされています。

普段お子様の様子を見ていて、気分が落ち込んでいるなどの異変を感じることもあるのではないでしょうか。

本記事では中学生がうつ病を発症するリスクやうつ病のチェックリスト、うつ病の代表的な初期症状などを解説しています。

最近のお子様の様子が気になるという方は、ぜひ参考にしてください。

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中学生のうつ病の発症リスクについて

現代では中学生の10人に2人が抑うつ傾向にあるといわれています。

つまり、中学生でうつ病を発症することは決して珍しくはないということです。うつ病を発症すると引きこもりや不登校に繋がるほか、双極性障害というより重い症状に発展することもあります。

中学生は成績や受験など、環境要因によるストレスが多い上に、ストレスに慣れていないため精神的に不安定と言えます。そのため、様々な精神疾患リスクを抱えている時期でもあるのです。

なお、中学生が抱えるストレスについては下記の記事で詳しく解説しています。親御様にもぜひ理解してほしい内容なので、ぜひ併せて参考にしてください。

中学生が感じている精神的なストレスとは?解消法も併せて解説

中学生のうつ病チェックリスト

お子様がうつ病を発症していないか気になる場合は、東邦大学式のチェックリストが簡単なのでそちらを活用すると良いでしょう。チェックリストの項目は下記の通りとなります。

  1. 体がだるく疲れやすいですか
  2. 騒音が気になりますか
  3. 最近気が沈んだり気が重くなることがありますか
  4. 音楽を聞いて楽しいですか
  5. 朝のうち特に無気力ですか
  6. 議論に熱中できますか
  7. くびすじや肩がこって仕方がないですか
  8. 頭痛持ちですか
  9. 眠れないで朝早く目ざめることがありますか
  10. 事故やけがをしやすいですか
  11. 食事がすすまず味がないですか
  12. テレビをみて楽しいですか
  13. 息がつまって胸苦しくなることがありますか
  14. のどの奥に物がつかえている感じがしますか
  15. 自分の人生がつまらなく感じますか
  16. 仕事の能率があがらず何をするのもおっくうですか
  17. 以前にも現在と似た症状がありましたか
  18. 本来は仕事熱心で几帳面ですか

これらの項目に対して「はい」か「いいえ」で回答していきます。

なお「はい」には「ときどき」「しばしば」「つねに」という回答が含まれます。「いいえ」は0点、「ときどき」は1点、「しばしば」は2点、「つねに」は3点です。ただし、2・4・6・8・10・12の質問に関しては加点しないようにしましょう。

合計得点が、11点以上になるとうつ病を発症する可能性をはらんでいると考えられ、16点を超えた場合は、すでに抑うつ傾向にあることが予想されます。

計算の結果11点を超えた場合は、うつ病の疑いを持って精神科を受診することを推奨します。

中学生のうつ病に見られる初期症状

中学生のうつ病に見られる、代表的な初期症状は下記の通りです。

  • これまで好きだったことに対する興味が無くなる
  • 集中力の低下
  • 食欲や体力の低下

これらの症状が見られる場合は、うつ病の初期段階である可能性が考えられます。お子様にこのような症状が現れていないか、注意深くチェックしてみてください。

これまで好きだったことに対する興味が無くなる

うつ病になることで、ものごとに対する関心や興味が薄くなる症状が現れることがあります。それまで好きだったことや、夢中で打ち込んできたことに対しても関心が無くなってしまうので、周りから見ていて不思議に思われることもあるでしょう。

人によっては怠けや努力不足に見えることもあるかもしれません。しかしそのように見られることがより強いストレスへと繋がり、うつ病の悪化を招いてしまうことも考えられます。

加えて、うつ病になると感情の鈍麻が起きることもあります。表情の変化が出にくくなり、感情を読み取るのが難しくなるため、よりコミュニケーションが困難になってしまうのです。

集中力の低下が見られる

一般的にうつ病など精神的な不調が生じると、作業効率が著しく低下するといわれています。健康な状態であったとしても、肉体が疲労すると簡単な動作を行うのにも体が重く感じるでしょう。

うつ病になると、精神の大きな疲労によって、肉体が疲弊している場合と同様に、集中することや思考することが難しくなってしまいます。症状が強い場合、簡単な漢字が読めなくなったり、計算ができなくなったりすることもあります。

食欲が失われたり、体力の低下が見られたりする

食欲や体力の低下はうつ病の代表的な初期症状です。これらが継続的に起こることで無気力状態が悪化し、引きこもりなどに繋がることもあります。

特に食欲の低下は、食卓で顕著に現れる上に、うつ病のほかの精神疾患である可能性も大いに考えられるため、見られた場合は注意しましょう。

食欲不振に限らず、ここまで紹介してきた3つの症状が見られる場合は、うつ病以外の精神疾患の可能性も考えられます。下記の記事では、中学生によく見られる精神疾患について解説しているため、ぜひ併せて参考にしてください。

思春期に発症する精神疾患の種類は?発症の原因も併せて解説

中学生でもうつ病の傾向が見られたら精神科を受診しましょう

中学生は抑うつ傾向になりやすく、うつ病を発症することも決して珍しくありません。また、様々な精神疾患リスクを抱えやすい時期でもあります。うつ病の傾向が見られる場合は、できるだけ早期に精神科を受診することが大切です。

銀座の心療内科の梅本ホームクリニックでは、中学生のお子様の診療も承っています。

在宅医療による対応も可能ですので、無気力になってしまい、精神科に通院するのが困難なお子様に対しても、適切な診療を行うことが可能です。精神科の受診を検討している方は、ぜひ一度お電話にて、お気軽にご相談ください。

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